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スズキの名機K6A型エンジンとは?F6A型との違いやチューニングまでご紹介

スズキの名機K6A型エンジンを紹介する記事のイメージ画像




軽自動車といえば、スズキを真っ先に思い受かべる方も多いのではないでしょうか?

そのスズキの中で、名機と呼ばれているエンジンがあります。それがK6A型エンジンです。

軽スポーツカーのカプチーノに搭載されていたことでも有名ですね。

またケータハム・SEVEN160にもこのK6A型エンジンは搭載されており、軽自動車ながらも国内の自主規制値を超える80馬力を発生させています。

そのためK6A型エンジンは、カスタムすることで64馬力以上も狙える高いポテンシャルを秘めたエンジンということになります。

もちろんK6A型エンジンの前モデル、F6A型エンジンもかなり優秀なエンジンでこちらも名機という方もいますよね。

そこでこの記事ではK6A型エンジンについて深堀りしていくだけでなく、F6A型エンジンとの比較も行いながらご紹介していきます。

具体的な流れとしては、この記事の前半でK6A型エンジンについてや、F6A型エンジンとの比較を行い、

後半でK6A型エンジンのチューニング方法をご紹介していきます。

この記事はK6A型エンジンについて知りたい方や速い軽自動車を求めている方には読んで頂きたい内容となっておりますので、ぜひご一読くださいね。




そもそも名機K6A型エンジンとは?

スズキのK6A型エンジンは、1994年に登場したK型エンジンの1つです。

このK6A型エンジンは、一般的な軽自動車だけでなくスポーツ志向の強いカプチーノやアルトワークス、クロカン車のジムニーなど幅広い車種に搭載されていました。

※↓の動画はスズキ・カプチーノの動画です。
軽自動車とは思えないドコドコというマフラー音の動画となっておりますので音量注意です!

ちなみにK6A型エンジンには軽自動車初の直噴式インタークーラーターボも存在していました。

ここでK6A型エンジンの基本的なスペックを簡単にご紹介すると下記になります。

エンジンのタイプ 水冷直列3気筒 DOHC 12バルブ  VVTモデル 水冷直列3気筒 DOHC 12バルブ インタークーラーターボ
VVTモデル
排気量 658cc
内径×行程 68.0mm×60.4mm
最高出力 40kW (54PS) /6,500rpm 47kW(64 PS)/6,500rpm
最大トルク 63N・m(6.4kg・m)/3,500rpm 108N・m(11.0kg・m)/3,500rpm

ではK6A型エンジンも含めたK型エンジンについてここからさらに下記の順番で深掘りしていきます。

  • K型エンジンの概要
  • K型エンジンの種類

K型エンジンの概要

このK型エンジンは前モデルのF型エンジンの領域をそのまま引き継いてでいる後継エンジンです。

そのため軽自動車だけでなく、スイフトやソリオなどのコンタクトカーにも搭載されており、スズキの主力エンジンということになります。

そしてこのK型エンジンの特徴なのですが、ざっくりと次の3点があげられます。

  1. すべてDOHC方式を採用しており、吸気2バルブ・排気2バルブの4バルブを採用している点。
  2. 10万kmごとに交換するタイミングベルト方式ではなく、30万kmまでメンテナンスフリーと言われているタイミングチェーン方式が用いられている点。
  3. K型エンジンの設計はアルミニウム合金ダイキャストを採用したものとなっており、F型エンジンに比べて軽量化に成功している点。

また2019年現在ではK型エンジンの後継モデルとしてR型エンジンが生産されているため、

F型エンジン→K型エンジン→R型エンジン

の流れでスズキのエンジンは進化を遂げているのです。

ただK型エンジンの中でも名機と呼ばれるK6A型エンジンは、2018年にモデルチェンジした新型ジムニーの登場によってスズキの国内ラインナップから姿を消してしまいました。

一方でその他のK型エンジン(K12CやK15Bなど)はまだまだ生産を続けています。

さらに先程ご紹介したように、K型エンジン(K6A型)はスズキのクルマだけでなく、ケータハム「SEVEN160」にも提供されており、こちらは国内の自主規制値を超える80馬力を発揮。

※ケータハムは国内の自動車メーカーではないため、軽自動車の64馬力自主規制を受けず、2019年現在軽自動車で唯一上限64馬力に縛られない車種となっています。

K型エンジンの高いポテンシャルと信頼性が垣間見える事例ですね。

K型エンジンの種類

K型エンジンには、名機と呼ばれるK6A型エンジンだけでなく以下のようなラインナップがあります。

  • K10A
  • K10B
  • K10C
  • K12B
  • K12C
  • K14B
  • K14C
  • K15B

それぞれの数字はおおよその排気量を表しており、さらに細かくご紹介すると下の表のようになります。

エンジンの型式 K10A K10B
(日本国外専用モデル 2019年現在)
K10C K12B K12C K14B
(日本国外専用モデル 2019年現在)
K14C K15B
日本国内での生産期間 1997年~2003年 2008年~現在 2014年~現在 2007年~現在 2015年~現在 2010年~現在 2015年~現在 2018年~現在
排気量 996cc 996cc 996cc 1,242cc 1,242cc 1,372cc 1,371cc 1,460cc
シリンダー数 4 3 3 4 4 4 4 4
内径×行程(単位:mm) 68.0×68.6 73.0×79.4 73.0×79.4 73.0×74.2 73.0×74.2 73.0×82.0 73.0×81.9 74.0×84.9
最高出力:NA仕様
ターボ仕様
51kW(70PS)/7,000rpm VVT
74kW(100PS)/6,500rpm
50kW(68PS)/6,000rpm VVT
ターボモデル設定無し
50kW(68PS)/6,000rpm デュアルジェット
82kW(111PS)/5,500rpm
67kW(91PS)/6,000rpm デュアルジェット
ターボモデル設定無し
67kW(91PS)/6,000rpm デュアルジェット
ターボモデル設定無し
70kW(95PS)/6,000rpm VVT
ターボモデル設定無し
NAモデル設定無し
103kW(140PS)/5,500rpm ブースタージェット
75kW(102 PS)/6,000rpm VVT
最大トルク:NA仕様
ターボ仕様
88Nm(9.0kg·m)/3,500rpm VVT
118Nm(12.0kg·m)/4,000rpm
90Nm(9.2kg·m)/4,800rpm VVT
ターボモデル設定無し
90Nm(9.2kg·m)/4,800rpm デュアルジェット
160Nm(16.3kg·m)/1,500 – 4,000rpm
118Nm(12.0kg·m)/4,400rpm デュアルジェット
ターボモデル設定無し
118Nm(12.0kg·m)/4,400rpm デュアルジェット
ターボモデル設定無し
130Nm(13.2kg·m)/4,000rpm VVT
ターボモデル設定無し
NAモデル設定無し
230Nm(23.4kg·m)/2,500 – 3,500rpm ブースタージェット
130Nm(13.3 kg·m)/4,000rpm VVT
搭載車種 ワゴンRワイド スプラッシュ セレリオ(NA)、バレーノ、スイフト、クロスビー スイフト(2代目) ソリオ/ソリオバンディット(3代目) スイフト エスクード(4代目) エルティガ(2代目)、ジムニーシエラ(3代目)

※最高出力・最大トルクは、そのエンジンの最高値を記述しています。

それでは次に名機K6A型エンジンとF6A型エンジンの違いについて探っていきましょう。




名機K6A型とF6A型の違いについて

ではここからK6A型エンジンとF6A型エンジンの違いについて、ご紹介していきますね。

先にざっくりと違いについてご紹介すると、次のようになります。

  • F6A型エンジンは、鋳鉄製で重いが耐久性と強度がある
  • K6A型エンジンは、アルミニウム合金製で軽量なエンジンのため、F6A型エンジンよりは耐久性・強度では劣る
  • F6A型エンジンはタイミングベルト、K6A型エンジンはタイミングチェーン

そもそもF型エンジンは鋳鉄製シリンダーブロックでできており、モータースポーツでの使用も想定されていたため、強度と耐久性に優れたエンジンでした。

つまりタービンを大きくしブーストをかけて馬力を上げる過激なカスタムにも耐えうるエンジンだったのです。

なかには下の動画のように200馬力までパワーを上げる強者までいるようですね。

※こちらは200馬力のカプチーノ同士が本気でバトルしている動画です。音量注意!

一方でK型エンジンは、すべてがアルミニウム合金化されており、F型エンジンに比べて軽量な造り。

そのためF6A型エンジンに比べてK6A型エンジンは耐久性や強度で劣ってしまう部分があります。

もちろんある程度の耐久性・強度は保証されていますし、K6A型エンジンを搭載したケータハム・SEVEN160では80馬力を発揮するほどのポテンシャルも持っています。

またK6A型エンジンは、30万kmまでメンテナンスフリーと言われているタイミングチェーンを採用。

ただタイミングベルトよりもエンジンオイルの交換はシビアとなり、3,000km毎に1回の交換が推奨されている点は注意が必要ですね。

K6A型エンジンのチューニングをご紹介

ここからはK6A型エンジンのチューニング方法をご紹介していきますね。

先にざっくりとここでご紹介するチューニング方法をまとめると下記になります。

  • イグニッションレジスタの交換
  • ブーストアップ
  • 給排気系のカスタム(エアクリーナー・マフラー)
  • ECUの書き換え
  • 【上級編】エンジン内部のカスタム

ちなみにK6A型エンジンをフルチューンすると下の動画のような車を創ることも可能です。

↓の動画はフルチューンされたHA22Sのアルトワークスの0-180km/h加速動画です。
音量注意!

イグニッションレジスタの交換

1番お手軽にできるカスタムがイグニッションレジスタの交換というカスタムです。

ご存知の方は少ないかもしれませんが、これはエンジンの点火時期を調節する装置を変更するカスタムで、スズキの純正パーツを利用して行います。

費用は500円程度で済んでしまうという驚きのカスタムです。

もちろんエンジンのパワーが劇的に高まるわけではありませんが、レスポンスの向上やトルクの向上を体感できる方もいるほどですので、試す価値は大いにあると言えますね。

ちなみにイグニッションレジスタには番号があり、大きい数字になるほど点火時期が早まります。

またイグニッションコイルも同時に変更し、ハイオク仕様にすることも可能です。

ブーストアップ

K6A型エンジンのターボであれば、1番パワーアップが期待できるのはブーストアップになりますね。

K6A型のターボエンジンでケータハム・SEVEN160に搭載されているエンジンは80馬力ですので、このくらいであればエンジンの耐久性や強度的にも問題無い範囲と言えるでしょう。

中には100馬力以上の過激なカスタムをしている方もいますので、どこまでパワーを上げるのかは、ご自身の車の乗り方と相談しながらカスタムをしていきましょう。

もちろん馬力を上げれば上げただけ、エンジンの寿命は縮まっていきます。

さらに燃費も悪くなりますので、この点は割り切ってカスタムする必要がありますね。

給排気系のカスタム(エアクリーナー・マフラー)

ターボエンジンだけでなく、NAエンジンでもパワーアップが期待できるのが、

  • エアクリーナーの交換
  • マフラーの交換

になります。

ただターボ・NAのどちらのエンジンタイプであっても、エアクリーナーとマフラーをただ交換するだけではパワーアップの効果は薄いでしょう。

特にNAエンジンであれば、マフラーの抜けがよくなると排圧が下がり、パワーの低下を引き起こす危険性もあるのです。

そのため吸気・排気系のカスタムを行う場合は、同時にECUの書き換えや現車合わせを行いエンジンのバランスを整えるようにしましょう。




ECUの書き換え

先程も簡単にご紹介いたしましたが、ECUの書き換えもパワーアップに効果があり、

ECUの書き換えだけでなく、エアクリやマフラー、タービン交換と同時に行うとかなりのパワーアップが期待できるのです。

さらにECUの書き換えを現車合わせで行うことで、むやみやたらなパワーアップではなく乗りやすい車作りも可能になってきます。

実際にK型エンジンのECUキットであれば、

などの企業から書き換えキットが発売されていますね。

【上級編】エンジン内部のカスタム

ここからは上級者やハードなセッティングをしたい方向けのカスタムになります。

ハードなセッティングとしては、ターボでブーストをガンガンかけて、エンジンからパワーを絞り出すようなカスタムです。

このようなカスタムの内容は、エンジン内部のパーツを替えてエンジン強度を高め、高いブースト圧にも耐えられるようにするカスタムとなります。

具体的には、エンジン内部のパーツをメタルガスケットや鋳造ピストンに変更する方法です。

もちろんエンジン内部のパーツを変更するため、一度エンジンを車からおろしたり、エンジンをバラしたりします。

そのためカスタム費用が高額になる可能性が高く、費用に見合ったパワーアップが期待できるのかは状況に変わってきます。

一方でレースやイベントなどでどうしても高出力化をしなければならないような時には、エンジン内部まで手を入れる必要があるかもしれませんね。

まとめ|スズキの名機K6A型エンジンに乗るなら今がチャンス

ここまででK6A型エンジンについて、F6A型エンジンとの違い、チューニング方法などについてご紹介してきました。

2018年にはスズキ・ジムニーのモデルチェンジに伴い、K6A型エンジン搭載車はスズキの国内ラインナップから姿を消すかたちとなり、

2019年現在ではもうK6A型エンジンの製造はかなり少なくなってきております。

さらにスズキの国内ラインナップからK6A型エンジン搭載車種が無くなったことによって、今後は徐々にK6A型エンジン搭載車、特にターボ車の中古車価格は上がる可能性が考えられます。

一方でK6A型エンジンは、1994年から製造されているエンジンのため、チューニングのノウハウは成熟されているといっても過言ではありません。

つまりK6A型エンジンが安く手に入る現在で、かつチューニングのノウハウも蓄積されている今がスズキの名機「K6A型エンジン」搭載車を購入するチャンスと言えますね。

ぜひこの機会に一度K6A型エンジン搭載車を試乗してみてはいかがでしょうか?

>>グーネットのK型エンジン搭載車種をみる