ジムニー SJ10 SJ20 SJ30 SJ40型はオフロード性能の高いクロカンモデル

1976年の軽自動車規格の変更に伴い、初代ジムニーの第3期モデルとして登場した「ジムニー SJ10型」を代表とするのがSJ型ジムニーです。

360ccから550ccまで排気量が拡大されたことを活かし、今日でも非常に人気の高い軽オフロードマシンとして愛され続けているモデルのひとつとなっています。

かつてのジープが持っていた伝統的な4WD仕様車らしい強度とタフさがウリとなっており、世界中で高い評価を得ているスズキの誇りとも言えるマシンです。

今回は、日本の軽オフロードカーを代表する「スズキ ジムニーシリーズ」の中から、シリーズ全般に大きな影響を与えたSJ型ジムニーについて解説させて頂きたいと思います。

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ジムニー・SJ10型は車体サイズと排気量アップによって大型化した黎明期のモデル!


https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%82%BA%E3%82%AD%E3%83%BB%E3%82%B8%E3%83%A0%E3%83%8B%E3%83%BC

販売期間1976年 – 1981年
乗車定員2(3) 人
ボディタイプ幌 / バン
エンジン水冷直列3気筒 LJ50型
2サイクル 539cc
最高出力26PS/4,500rpm
最大トルク5.3kg・m/3,000rpm
駆動方式パートタイム4WD
変速機リーフリジッド
全長3,170mm
全幅1,395mm(幌)
全高1,845mm(幌)
ホイールベース1,930mm
車両重量675kg-710kg

1976年から1981年までの期間販売された「ジムニーSJ10型」は、初代ジムニーの中でも幌タイプの居住性改善を目指した過渡期におけるモデルです。

リーフリジッド式サスペンションのゴツゴツとした乗り味はそのままでしたが、後部の幌を高めにすることで空間を大きく確保し、雨天時の居住性を高める工夫が施されました。

このSJ10型からは軽自動車規格が550ccまで排気量が拡大されたことを受け、2ストロークの539cc水冷直列3気筒エンジンを搭載。

2ストロークエンジンの燃費の悪さによる巡航性を強化するため、燃料タンクが26リットルから40リットルにサイズアップとなり、アウトドア4WDマシンとしての地位を着々と固める方向に進化していきました。

また、このSJ10型ジムニーからは幌タイプに鉄製ドアを組み合わせた「メタルドアモデル」が追加されており、フロントグリルの変更など外装面でも大きな転機を迎えています。

先代モデルであるLJ型と比べ、このSJ10型ジムニーは全長3,170mm×全幅1,395mm×全高1,845mmと一回り大きなサイズになっているのも大きなポイントで、現行ジムニーまで受け継がれる高さをウリとしたジムニー伝統のボディはここで確立されたと言えるでしょう。

ジムニー・SJ20型はシリーズ初の4サイクルエンジンを搭載した稀少車

販売期間1977年 – 1982年
乗車定員2(3) 人
ボディタイプ幌/メタルドア/バン
エンジン水冷直列4気筒 FBA型

4サイクル797cc

最高出力41PS/5,500rpm
最大トルク6.1kg・m/3,500rpm
駆動方式パートタイム4WD
変速機4MT
サスペンションリーフリジッド
全長3,170mm
全幅1,395mm
全高1,845/1,845/1,685mm
ホイールベース1,930mm
車両重量715/735/760kg

1977年に発売を開始し、1982年までに日本ではわずか1,799台のみが登録されるに留まった稀少なモデルが、SJ20型の「ジムニー8」です。

このジムニー8はSJ10型ジムニーの車体に、スズキ初となる4ストローク水冷800ccエンジンを搭載。

すでに輸出車として販売されていた「LJ80」と同等の仕様としてデビューしましたが、800ccという排気量は軽自動車の規格外となってしまい、ジムニーの魅力のひとつであった「経済性のよさ」が損なわれたことにより販売が低迷。

結果としてはごくわずかな台数が販売されるだけに留まりましたが、海外向けにはホイールベースを延長した「ピックアップトラックモデル」が追加販売されており、2代目ジムニーに繋がる大きなステップアップを果たしています。

国内での現存数の少なさからマニアックな人気があり、中古車市場では100万円を切ることがまずない稀少価値の高いモデルとなっています。

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ジムニー・SJ30型はオン・オフ両方の走行性能を意識した柔らかい雰囲気が特徴

販売期間1981年 – 1987年
乗車定員2(4) 人
ボディタイプ幌/ハーフメタルドア/フルメタルドア/バン
エンジン水冷直列3気筒 LJ50型
2サイクル 539cc
最高出力28PS/4,500rpm
最大トルク5.4kg・m/2,500rpm
駆動方式パートタイム4WD
変速機4速MT
サスペンションリーフリジッド
全長3,195mm
全幅1,395mm
全高1710/1690/1690/1700mm
ホイールベース2,030mm
車両重量690/730/740/750kg

1970年にデビューした初代ジムニーLJ10型の登場以来、11年目にしてようやくモデルチェンジを迎えたのが1981年から販売となった2代目ジムニー・SJ30型です。

先代SJ10型までの無骨なフォルムは幾分落ち着きを見せるものに変更となり、「タフ&ニート(Tough&Neat)」というキャッチコピーの通り、頑丈さとまとまりのある小奇麗な雰囲気で女性層にも支持されるようになりました。

この2代目ジムニーからはハードでゴツゴツとした乗り味のリーフリジッドにも変化が見られ、先代よりもややマイルドな乗り味に変更となっており、初心者ドライバーにも乗りやすい仕様となったことでファン数を大きく伸ばすことに成功しました。

SJ30型ジムニーは、最高出力が先代モデル比で2psアップし28psまで向上し、同時に燃料制御機構と二段式消音システムの実装によって騒音が抑えられているのも特徴のひとつです。

2ストロークエンジン特有の排気煙はありますが、初代ジムニーよりも格段に抑えられたことが評価され、一般の方にもオフロードカーのよさを知らしめる広告塔的な存在となりました。

余談ですが、2代目ジムニー・SJ30型は日本最後のクランクケース圧縮型2サイクルエンジン搭載車として知る人ぞ知るマシンでもあり、今後はプレミア化することが予想されています。

ジムニー・SJ40型は国内販売台数6000台強の稀少な普通車ジムニー

販売期間1982年 – 1984年
乗車定員2(4) 人
ボディタイプハーフメタルドア / フルメタルドア / バン / ピックアップ
エンジン水冷直列4気筒F10A型
4サイクル 970cc
最高出力52PS/5,000rpm
最大トルク8.2kg・m/3,500rpm
駆動方式パートタイム4WD
変速機4MT
サスペンションリーフリジッド
全長3,355mm
全幅1,465mm
全高1,680/1,680/1,690/1,720
ホイールベース2,030mm
車両重量805/815/840/835kg

SJ20型のジムニー8の800ccエンジンを970ccまでボアアップし、SJ30型の2代目ジムニーに搭載したのが、1982年から1984年まで販売されていたSJ40型「ジムニー1000」です。

先代にあたるジムニー8の販売が不振であったことを反省し、当初は日本国内での販売が予定されていませんでしたが、熱狂的なファンから国内販売化を求める声が上がったことで解禁となりました。

先代ジムニー8同様にピックアップモデルが存在し、こちらは全長・ホイールベースが大きく延長されているのが特徴となっています。

スズキによるファンサービス的な形で国内販売されたSJ40型ジムニーでしたが、先代同様普通自動車クラスに分類されることで販売台数は伸びず、3年間で6,558台のみが登録されただけで生産・販売を終了してしまいました。

日本では短命に終わった稀少車・SJ40型ジムニーでしたが、海外向けには「SJ410」という型番を与えられており、インドネシア・タイ・スペインなどで1998年まで現地生産され、今日現在でも純正パーツの入手に困らない維持性に優れた2ストジムニーとして評価されています。

ジムニーをカーセンサーでみてみましょう♪

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